JACオートキャンプ指導者が顧問をする高校アウトドア部の活動を報告 -JAC近畿の集い2024参加編
高校教諭でアウトドア部顧問をしているJACオートキャンプ指導者からアウトドア部の活動の様子を報告いただいた。今回は、大阪オートキャンプ協会によって、9月例会第36回西日本ファミリーキャンプ大会、および第10回JAC近畿のつどいを併催してシルバーウイークの3連休にしあわせの村オートキャンプ場で開催しました。
暦のうえでは秋なのですが、暑すぎる青空の下、全54ファミリーの141名が参加し、多くのキャンパーの方々と交流した。そのレポートを掲載する。
私が顧問を務めているアウトドア部では、現在高校1年生20名、高校2年生20名の計40名で活動している。5月GW明けをもって3年生3名は受験のため一旦部活を離れ、新体制での活動となった。1,2年生40名という、部活動の体制としても未知の領域である人数での活動になり、顧問としても新たな挑戦の年となった。
今回は、9月の三連休に、兵庫県神戸市にある「神戸市しあわせの村オートキャンプ場」で行われたJAC近畿のつどいに参加した。往復約1200km、また、アウトドア部としては初となる関西遠征になった。1年前の6月、台風の中で赤礁崎オートキャンプ場に行ったことが、もはや懐かしさを感じ、関西に住まうキャンパーの皆様との再会を喜ぶ機会となった。改めて、主催のOAC岡田様には、この素晴らしい会を主宰してくれたことに感謝申し上げる。
JAC近畿の集いに参加して
武蔵越生高等学校 アウトドア部
顧問 髙橋皓正(公認オートキャンプインストラクター)
部長 奥冨碧 織田陽大
私達は2024年のJAC近畿の集いで兵庫県神戸市にあるしあわせの村オートキャンプ場に行ってきました。当日の朝は早くからみんなの最寄り駅でメンバーを少しずつハイエースに乗せてからキャンプ場に向けて出発しましたが、メンバーの中には自分で新幹線に乗って新神戸まで行き、そこからハイエースに乗るという人もいました。海を見ながら約8時間かけて移動し、キャンプ場に到着しました。キャンプ場に到着してからはテントやタープの設営を行いました。何気に後輩と一緒にテントを設営することは新歓以来あまりなかったのですが、素早く動いてくれて成長を感じました。そのあと少し休憩してから、開会式の準備の手伝いをしました。
開会式を終えて、懇親会、その後の入浴を済ませてキャンプ場に戻ると、長時間の移動の疲れもあったのか早めに寝てしまいました。1日目からかなりハードでしたが悲劇は真夜中に起きました。今回のキャンプは夜にかなり雨が降っていました。ただ、幸いなことに雨は夜だけしか降らなかったので、翌日のプログラムには影響しませんでしたが、テントの設営時の張りが甘かったせいか、中まで浸水してきて対応に追われてしまいました。
そして、2日目の朝は朝食にホットサンドやカップスープを作って食べました。そして、そのあとはキャンプ用品ガラクタ市の開催準備の手伝いをしました。キャンプ用品ガラクタ市とはキャンパーの方々が使わなくなったキャンプ用品を格安で販売し、欲しい人が購入するというものです。
参加者が実際に見て回って、欲しいものに名前を書いて他の人も同じ物が欲しいとなったらジャンケンをするという方法でした。どのキャンプ用品も破格の値段で取引されており、「これが関西か!?」と驚きました。先生だけでなく部員たちも積極的に参加して後輩が1000円でテントを手に入れていました。私たちアウトドア部は机とタープ、ランタンを狙っていたのですが、他の人と被ってしまいじゃんけんをすることになりました。結果は2勝1敗残念ながらタープは獲得できなかったのですが、机とランタンは無事に獲得することができたので良かったです。そして、参加した部員の中には個人でソロテントや、オイルランタンなどを獲得した人もいました。ちなみに、先生の目当てのものは、じゃんけんで全敗したので、自腹を切ってアウトドア部で使うキャンプ用品を買っていました。漢でした。
その日の夕方にはJAC Café &スモアというイベントに参加しました。JAC Café &スモアではコーヒーやカフェオレなどの飲み物やスモアに必要なマシュマロとクラッカーが用意されていました。スタッフの方が用意してくれた焚き火を使ってスモアを作りました。
そして、そのあとに五平餅を作るためにご飯を丸めて餅の形にする工程の手伝いをしました。次のイベントまで少し時間が空いたので、その間に明日やる予定だったMVCの候補探しのためのキャンパーへの取材を行いました。キャンプ場を半分に分けて、2つのグループに分かれて取材を行いました。取材では、各サイトのテントやタープなどのレイアウトへのこだわりや、今までにどんなキャンプに参加してきたのか、愛用しているキャンプギアやキャンピングカー、キャンプするときに意識していることなど。とても興味深いお話を聞くことができました。そして、取材をしている様子や取材を行ったキャンパーの方々のテントやサイトの写真や動画を撮影させていただきました。
そのあとはすぐ夜になり、なにわの屋台村という様々な屋台が出店されるイベントに参加しました。そこではキャンパーの方々が楽しく料理を作っていて、私達にもお好み焼きや焼きそばなどを振る舞っていただきました。昼間に作った五平餅は、夜ご飯のときにいただいたのですが、味噌とお米がマッチしてとてもおいしかったです。
3日目は、朝食を食べたあとすぐにMVCの候補探しのための取材の続きをするために様々なサイトを周りました。2日目と合わせて、すべてのサイトに取材することができました。それが終わったあとはMVCの発表と抽選会が行われるため、そのための準備をみんなで手伝いました。ブルーシートの設置や抽選会の景品の準備などが済んだあとは、いよいよラストのイベントとなるMVCの発表と抽選会が始まりました。このイベントではアウトドア部が司会、進行を務めさせていただきました。まずは、MVCの発表が行われ、私達はMVCの候補探しの際に分かれた2グループでそれぞれ一番良いと思ったサイトを1つ発表し、合わせて2家族の方に景品をお渡ししました。そのあとの抽選会では、司会を行う人とくじを引く人、景品を渡す人などを入れ替えながらイベントを進行していきました。自分は途中から抽選会の司会をしましたが、はっきり喋れているかとても不安でした。普段あまり大きな声で喋ることもないのですが、最後まで務め上げることができました。抽選会の景品には様々な種類のキャンプ用品があり、小さなものから大きなものまで便利なグッズがたくさんありました。そして、その景品に割り当てられた番号の書かれたくじを引いた人がその景品を獲得できるというルールだったので、キャンパーの方々もとても盛り上がっていました。そして、景品を獲得された方と景品を渡したアウトドア部のメンバーで記念写真を撮りました。そのあとには近畿の集いに参加したキャンパーの方々とも記念写真を撮りました。とても楽しくイベントを進行することができて嬉しかったです。
イベントが終わったあとはイベントで使った段ボールやブルーシートの片付けをしてからアウトドア部のサイトに戻りテントやタープの撤収をしたり、使った食器などの洗い物をしたりしました。サイトの中には洗い場や荷物を置くための台、コンセントなども設置されていてとても快適でした。サイトも広く、整っていて、隣のサイトとの境界もわかりやすくなっていてとてもきれいなキャンプ場だと感じました。そしてキャンプ場を出るときには、周りの方から「ありがとうございました」や「お疲れ様です」、「また来てください」などの言葉を言っていただいてとても感動し、改めてキャンパーの皆様方の温かさを感じることができた2泊3日のキャンプになりました。
今回のキャンプは、通常のキャンプとは異なり、JACのイベントへの参加が目的のキャンプだったので、イベントの手伝いや準備などが多く、いつものような部員たちだけで企画して行くキャンプとは異なる貴重な機会でした。また、いろいろな方々への取材も、緊張しましたが、自分たちなりには頑張れたと思います。そして、これからもこのような経験を大切にして様々なことに挑戦していきたいです。それだけではなく、顧問の先生からは、「もっと知らないキャンパーの方々とも交流をした方がいい」と言われました。確かに、そのような場に招かれているならもう少し積極的に交流するべきだと思いました。「自分から進んで行動しなければ変革はない」と、顧問の先生もよく言っています。その反面、夏の活動を終えた1年生の成長には驚きを隠せませんでした。あと半年ほどで2年生は引退します。この半年間で、1年生も、自分たち2年生も、どこまで成長できるか。これからが楽しみです。
文責 2年 吉田健亮 藤本悠斗