JACオートキャンプ指導者が顧問をする高校アウトドア部の活動を報告 〜2度目の昭和ふるさと村編〜

JACオートキャンプ指導者が顧問をする高校アウトドア部の活動を報告
〜2度目の昭和ふるさと村編〜

高校教諭でアウトドア部顧問をしているJACオートキャンプ指導者からアウトドア部の活動の様子を報告いただいた。今回は、昨年夏にも訪問した昭和ふるさと村キャンプ場。こちらのキャンプ場は廃校をリノベーションして活用されていることが特徴です。昨年の夏終わりにも訪問して生徒から大絶賛だったことを受け、今年も参加者を募集。……ところが、希望者はなんと26名!そしてなんと台風の影響で現地は前日夜まで雨!サイトも使えるかどうかわからず…という状況での実行!肝を冷やす場面も多かったですが……。さてさて、そんな顧問を裏腹に、生徒は何を思ったのでしょうか。

私が顧問を務めているアウトドア部では、現在高校1年生20名、高校2年生20名の計40名で活動している。5月GW明けをもって3年生3名は受験のため一旦部活を離れ、新体制での活動となった。1,2年生40名という、部活動の体制としても未知の領域である人数での活動になり、顧問としても新たな挑戦の年となった。
今回は、アウトドア部で2回目となる昭和ふるさと村キャンプ場でのキャンプ。いつもみたいな9人のキャンプではなく、26人という超大所帯のキャンプになった。大所帯でのキャンプ、というと、直近では新入生歓迎会キャンプがあるが、今回はほとんど全員がテント泊。体育館でのアクティビティ、ナイトプールなど、とにかくこれまでとは全く違う大型イベントになった。
昭和ふるさと村は、廃校の小学校を活用して作られた施設であり、校舎はカフェなどにリノベーションされているほか、グランピング専用の巨大テント、入浴施設、体育館など、手軽にグランピングを楽しめる施設となっている。今年の目玉は、プールの改装である。こちらは、今回の記事のほか、昭和ふるさと村公式インスタグラムでも、アウトドア部の紹介を取り上げていただいている。よろしければ、そちらもご覧ください。


新エリア追加!昭和ふるさと村での2回目のキャンプ!
~初めて行った1年生と、2回目の2年生~

武蔵越生高等学校 アウトドア部
顧問 髙橋皓正(公認オートキャンプインストラクター)
部長 奥冨碧 織田陽大

今回のキャンプは1・2年生のアウトドア部員26人で昭和ふるさと村キャンプ場にキャンプをしに行きました。今回は人数も多かったので、いつものハイエースではなく、貸し切りバスでの移動でした。行きの学校から昭和ふるさと村キャンプ場に向かうバスの中から見える車窓からは、田んぼや森など、のどかできれいな風景を見る事ができ、素敵な時間を過ごすことが出来ました。音楽を聞きながらみるきれいな風景はすこし特別に見えてキャンプ場につくのがより一層楽しみになりました。

バスとは別に買い物をして遅れてくる先生と先輩方の乗っているハイエースを待ってる間、どれが先生と先輩方の乗っているハイエースかを当てるゲームをしたりして待っていました。
買い物が終わってキャンプ場に先生と先輩方がついてからハイエースに積んであるテントや食材をおろし、夕食の材料が大量にあるのを見てとてもワクワクしました。

ハイエースの中の荷物をすべて出し終え、テントの設営を始めました。
テントの設営といえばキャンプを始めたばかりの人ほぼ全員が通る関門のひとつだと思います。そのため、あまりテント設営をしたことがなかった私たち1年生は、初めはテント設営が大変で、最初の頃は先輩に全部手伝ってもらうことがとても多くありましたが今回の昭和ふるさと村キャンプでは、先輩に手伝ってもらうのではなく自分達だけでテントを設営することが出来ました。

今回使用したテントは以下のものです。

  • Coleman Montana™
  • Coleman タフドームエアー/240+ヘキサセット(ダークドーム)
  • Coleman タフオープン2ルームハウス
  • Coleman エクスカージョンティピーⅡ325
  • Coleman ツーリングドームST
  • Captain Stag Trecker

当日の日中はとても暑かったので、はやくテントの中で休むために頑張りました。
テントと並行して、女子部員はタープを立てる作業に入り、人数が多かったのでポールやペグなど役割を分担し、UNIFLAMEの巨大タープ(聞くところによると、なんでも皇室イベント用の作られた特注サイズだそう!)と、Captain Stag CSクラシックスヘキサゴンタープUVの2つを張りました。

2つたてなければいけなかったぶん大変でしたが、みんなで役割分担していたおかげで一人でやるよりも圧倒的に早く終わりました。

各自のテントを立てたあとには体育館を貸し切ってみんなで遊びました。
今回のキャンプ場では体育館が使えたのですが、小学校の体育館ということでバスケットコート1面分の広さでしたがみんなと遊べて楽しかったです。
はじめに全体でドッチボールをしました。チーム編成は2️学年対1学年でおこない負けたチームが買ったチームにアイスを奢るという賭けのもとおこない結果はなんと1学年チームの圧倒的大勝‼……だったのですが、先輩たちの泣きの1️回ということで再試合が決定なんとここで2学年チームが先輩の意地をみせ勝ち1対1の同点となりこの勝負は次回におあずけということになりました。その後は、各自でバスケ、卓球、バレー、バドミントンなどをやりました。

そうして約2時間があっという間に過ぎ、少し休憩を挟んだところで、今回の目的の一つでもある、新エリアの貸し切りプールの時間が来ました。昭和ふるさと村のプールでは半分くらいを使って遊びましたが26人が余裕を持って入れるスペースでとても楽しかったです。
プールサイドでは飲食の販売(プールサイドカフェ)があったり、プール全体の風景もよく、特に屋根から水が滴る演出やライトはすごくおしゃれでした。撮影なども行い非常にたのしい思い出になりました。

夏虫が明かりに集まり始めた頃、みんなでキャンプメシを作って食べました。やはりキャンプメシは最高に美味しいなと感じました。たかがいつも食べているカップ麺ですがキャンプで食べると味が格別です。また、先生が作ってくれたハッシュドポテトは熱々のカリカリで塩加減がちょうどよく何枚でも食べられました。次回行く機会があればすごく楽しかったのでまた行きたいなと思いました。昨年の少人数での食事と違い、大人数での食事でした。春に実施した新歓とは異なり、グループ単位での食事ではなく、大人数一斉での食事はあまりやったことがないので、これからのアウトドア部での大人数キャンプでの課題になりました。(これを書いているのは2年生なので来年3年生になると引退になるので)これは後輩に、来年度への課題として引き継いでもらいたいと思います。

食事が終わると昼の間に書いた汗をシャワーで流し、一日の疲れを洗い落とすようにゆっくりと入りました。ですが、狭い個室のシャワーだったので少し湯船が恋しくなりました。その後は、キャンパーズサロンに集まり、大人数だからこそ楽しめるカードゲームなどをなるべく静かに楽しみました。その隣では、夏休みの宿題が終わっていない人は、必死で宿題を頑張ってやっていました。就寝時刻になると、各々静かにテントへ戻りました。普段運動しない私は、昼間の運動で疲れ切っていたのですぐ寝られました。

翌朝、起きて軽く朝食を済ませた後片付けが始まりました。紆余曲折ありましたが、夏の締めにはピッタリのキャンプとなりました。

今回のキャンプ場は私にとっては2回目の訪問になりました。前回は7人でのキャンプでしたが、今年は1〜2年生ほぼ全員、計26名が参加する大規模なグループキャンプになりました。これだけ人数が増えると、まとめるのも一苦労でした。集団をまとめることの大変さがよく理解できました。同時に、一人一人が意識して行動しなければ、そもそもまとめられない、ということも痛感しました。人数が多いからこそ、意識するだけで変わる。アウトドア部は秋からイベントがかなり多くなるので、こうしたイベントでも、意識と行動によって、アウトドア部全員で協力して乗り越えていきたいと思います。

明け方の昭和ふるさと村。雨もすっかり上がり、ほどよく涼しい、最高の朝です。

〈副部長岡部雅宗 夏の活動を振り返って〉

さて、8月ももう終わりの頃でしたが、今年も厳しい暑さが続き、立っているだけでもしんどさを感じる程のものでしたが、1年生、2年生共に、よく頑張って様々な活動に取り組みました。一年生は、抜群のやる気と機動力でテントやタープの設置をし、2年生は豊富な経験をもって現場のアシスト、指示をしていました。今年が始まって早4ヶ月、かなりお互いの絆が深まり、先輩、後輩の立ち位置が安定してきました。今後の更なる成長に期待がかかります。
特筆すべきだと思う点は、テント設営の時にある1年生が「今、自分が何をすれば良いか」を自分で探したり、聞いてきてくれたりした事です。自分から積極的に動こうとしてくれていて、とても良いな、と感じました。また、夕食の時にまだ誰も決めてないのに、役割分担ができていたことにも驚きました。

今回のキャンプでは、皆それぞれ成長したところが沢山ありました。ですが、まだテントやタープの立て方が分からない人がいることや、1年生2年生と共に未熟な点が私も含めてまだまだあります。そういったところを今後の反省点として振り返りを行い、今後のキャンプでも生かせるようにしたいです。次、全員でキャンプをするのは、2025年1月、真冬の軽井沢。グループで協力することの真価が発揮される場面が多い、冬キャンプです。こちらは、またレポートとして書きたいと思います。
今回は、天候不良の中、直前まで私たちのために会場のセッティングに尽力してくださった昭和ふるさと村のスタッフの皆様、本当にありがとうございました。


文責:
1年 岡野翔 馬場涼輔
2年 岡部雅宗(副部長) 福永真詞