JACオートキャンプ指導者が顧問をする高校アウトドア部の活動を報告  〜女子会編〜

JACオートキャンプ指導者が顧問をする高校アウトドア部の活動を報告
〜女子会編〜

高校教諭でアウトドア部顧問をしているJACオートキャンプ指導者からアウトドア部の活動の様子を報告いただいた。今回は、1年ぶりとなる「アウトドア部の女子会キャンプ」をテーマにキャンプを実施した。

私が顧問を務めているアウトドア部では、現在高校1年生20名、高校2年生20名の計40名で活動している。5月GW明けをもって3年生3名は受験のため一旦部活を離れ、新体制での活動となった。1,2年生40名という、部活動の体制としても未知の領域である人数での活動になり、顧問としても新たな挑戦の年となった。
今回は、「女子会キャンプ」。実は、アウトドア部の女子オンリーキャンプはこれが2回目となる。昨年のメールマガジンの記事は、以下のURLからご覧になれるので、ぜひ今回と比較しながら見ていただきたい(昨年の記事はこちらから☞ https://www.autocamp.or.jp/post-16539/ )。1年経った今、今回は様々な面で、女子部員の成長を感じられるキャンプとなり、心穏やかな時間を過ごすことができたのは言うまでもない。
現在、アウトドア部は男子部員の数が増え、女子部員は9名で活動している。少数精鋭の人数になってしまったが、今後も仲良く、様々な活動に取り組んでもらいたいと願うばかりである。女子会キャンプは、毎年行われる恒例イベントとなりつつある。来年はどのようなキャンプになるのか分からないが、来年は1年生から3年生までの全学年が揃い、更に内容の良いキャンプになることは間違いない。


アウトドア部 女子会キャンプ2024 活動報告

武蔵越生高等学校 アウトドア部
顧問 髙橋皓正(公認オートキャンプインストラクター)
部長 奥冨碧 織田陽大

5月25、26日に武蔵越生高校アウトドア部の女子メンバーで埼玉県ときがわ町にある、くぬぎむら体験交流館に行ってきました。
くぬぎむら体験交流館は標高400mの山腹に位置する山村体験施設。武蔵越生高校からは車で30分くらいのところにあります。
くぬぎむらについたのはお昼すぎ。お昼ご飯に「冷汁ごまだれうどん」を出してもらいました。「冷汁ごまだれうどん」は「ひもかわうどん」に並ぶ人気メニューだそうです。濃厚なごまだれのつけ汁がうどんに絡みついてすごく美味しかったです。途中でカメラマンさんも合流して、くぬぎむらにおいてあった去年の女子会キャンプの記事が掲載されている雑誌をみながら去年の話を聞き、みんなでわきあいあいと食事を楽しみました。

くぬぎむらには去年やった女子会キャンプが掲載されたガルビィもありました!
先輩たちが懐かしそうに見ているのが印象的でした。昼食後、全員でテントの設営に取り掛かりました。私はテントを立てるのは初めてだったのですが、経験者の先輩たちに教えてもらいながら挑戦。ペグを打つのもインナーマットを敷くのも初体験で知らないことばかり、覚えることばかりで大変なことも多かったのですが、協力して楽しく行うことができました。今後もテントを立てる機会は少なくないと思うので、今回の経験を活かして次からはより主体的に動けるようにしたいです。聞いたところによると、設営の時間は昨年の半分以下で終わったとか。

そのあとにはみんなでウォーキング。まずは壁のような傾斜の激しい階段を登って浅間神社へ。浅間神社は主に富士山に対する信仰の神社。山の神様が祀られていて、願い事をすると叶うそうです。みんなでお参り。私は一年間楽しく活動できるようにお祈りしました。

そこから少し歩くと見えてくるのは大スギ。空を覆い隠すほどに大きくて神聖な雰囲気。手前にある「稲荷前」のバス停とスギの木の奥にある鳥居がまるでアニメのような世界観を作り出しています。

ここで急に始まった「映え写真選手権」。同行してくれたインストラクターの典子さんも交えて誰が一番「エモい」写真を取れるか競いました。加工や画角、フィルターを工夫して制限時間ギリギリまで粘って良い写真を作るために頑張りました。
審査員は顧問の高橋先生とカメラマンさん。優勝の作品は手前にあるバス停とメインのスギの木、その奥にある鳥居がバランスよく全部入っているのが良かったそうです。優勝以外にもスギの力強さが伝わるような写真がたくさんありました。中にはカメラマンさんが映り込んで妖精みたいになっている写真も…。コンセプトや画角なども様々で本当に面白かったです。来年はカメラマンさんの解説を意識して優勝を目指そうと思います。

ウォーキングから帰ったらみんなでお風呂へ。テントの設営を想定よりスムーズにできたことで当初の予定(ウォーキング→夕食→お風呂)の予定を変更して夕食の前にお風呂に向かうことにしました。お風呂は四季彩館を利用させてもらいました。四季彩館はくぬぎむら体験交流館から車で20分くらいのところにある入浴施設。中にある露天風呂は、開放感があり快適に利用することができました。

お風呂のあとはご飯の時間。1年生と2年生にわかれてご飯を作りました。
食材は前日の部活のときに学校の近くのスーパーに買いに行きました。食材の値上げだったり、値引きされていて安く買えるものがあったり。チームのメンバー全員でどちらのほうがオトクに買えるか、予算内に収められるか考えました。
1年生チームのメニューはジャーマンポテトonチーズとご飯、プラス焼き肉。じゃがいもは新ジャガを使いました。まずはじゃがいもを切るところから。調べたメニューに書いてある「乱切り」がわからず見た目よりもまずは味!と特に難しく考えずに進めたのですが、じゃがいものサイズが大きくて火がなかなか通らず食べたときに少し硬かったので次、作る機会があったら小さめに切ることを意識したいと思います。じゃがいも、玉ねぎ、ベーコンの順にフライパンに入れて塩コショウで味付け。最後にチーズを掛けて完成。チーズをかけたので見栄えはイマイチになってしまいましたが、味はとっても美味しかったです。ジャーマンポテトを食べ終わったら焼き肉の時間。スーパーでお買い得になっていた牛肉で少し贅沢。お米はお湯で炊けるパックのお米。開ける前は少し硬いかも、と不安になったのですが、食べてみるとすごく美味しかったです。

2年生チームのメニューはオムライスとコンソメスープ。オムライスはご飯が少し硬かったのでスプーンを使いながら頑張って崩しました。包丁の切れ味が悪く、玉ねぎのみじん切りがうまくいかなかったり、卵を焼くのがうまくいかなかったりしたのですが最終的にはうまくできました。コンソメスープはオタマを忘れてしまったので、紙コップを使って救いました。今回はたまたま紙コップで間に合わせることができたけれど、次回からは忘れずにオタマを持っていこうと思いました。

自分たちで作ったご飯とは別に典子さんがフルーツポンチを出してくれました。たくさんのフルーツとしゅわしゅわのサイダーがマッチしていてとても美味しかったです。
そのままご飯を食べながら焚き火トーク。「武蔵越生高校アウトドア部に入った理由は?」「この先アウトドア部でやりたいことは?」。
焚き火を囲んで今後の活動について個人個人の考えや思いをみんなで話しました。途中でだんだん眠くなってきて後半になるにつれて徐々に静かになっていきました。寝落ちしかけていた先輩を後輩が起こしたり、アウトドア部らしい光景が見られました。

就寝時間になって、みんなテントに戻ってからは寝袋の中でぬくぬくしながら恋バナ大会。うるさくしすぎないように気をつけながら、女子会ならではの会話を楽しみました。

朝も一年生と二年生にわかれてご飯を作りました。一年生のメニューは目玉焼きを乗せた食パン。味付けは塩コショウの人とソースの人と。お好みで選んで食べました。
二年生のメニューはチョコサンドとココア。食パンにマシュマロとチョコレートを挟んでホットサンドメーカーを使って焼きました。ココアはやかんでお湯を沸かして粉を溶かしました。そこにチョコレートのあまりを入れた人もいたみたいです。
その他に先生が昨晩余った玉ねぎを焼いてくれたので、それに塩コショウとオリーブオイルをかけて食べました。今まで玉ねぎだけで食べると辛いイメージがあったのですがとても甘くて美味しかったです。
朝ご飯のあとは撤収作業に取り掛かりました。組み立てたときと逆の手順を踏むだけなのですが、地面に刺したペグがなかなか抜けなかったり、抜き忘れがあったり、テントも全員で泊まれるかなり大きいものだったのでたたむのにも苦労しました。ですが、インストラクターの典子さんに教えてもらいながらなんとかたたむことができました。
キャンプ場を出る前の振り返りの時間では、「去年よりもスムーズだった」「協力して動くことができた」というような良い意見が目立ち、全体としてスムーズに動くことができたキャンプだったのではないかと思います。
ですが、「忘れ物が多い」など今後の課題が見つかったキャンプでもありました。この反省点を次回に活かし、よりよいキャンプにしていければと思います。

男子が多いアウトドア部では女子だけのキャンプは年に一度しかないので、今までと違い男子に遠慮しない会話が多く新鮮な楽しさがありました。今回のような女子会キャンプが増えたら嬉しいと思います。また来年が楽しみです。

最後に、「静かなキャンプフィールド」ガールズキャンプインストラクターの渡部典子様( @shizukana.cf )には、企画全体のプランニングを行っていただきました。また、今回の記事に使用させていただいた素晴らしい写真は、フォトグラファーの大芝心織様( @xxshio_photoxx )に撮影していただきました。この場を借りて、御礼申し上げます。

文責 1年:木村花清


報告:坂本皓正
(公認オートキャンプインストラクター)