「2023年全羅南道キャンプ観光博覧会」でJAC会長が祝辞

「2023年全羅南道キャンプ観光博覧会」が開催

10月7日から9日まで韓国の最南端に位置する漁港の町・南海(ナムヘ)で、「2023年全羅南道キャンプ観光博覧会」が開催され、キャンピングカーやキャンプ用品の展示、キャンプイベント、コンサートなどが行われました。

会期中の10月8日には観光分野の大学教授をパネリストに迎えてキャンプフォーラム「持続可能なキャンプ、私たちは…」が開催されました。フォーラムには日本オートキャンプ協会の明瀬一裕会長が招待され、開会の祝辞と、日本のオートキャンプの現状について講演しました。

キャンプフォーラム「持続可能なキャンプ、私たちは…」が開催

韓国では2020年にコロナパンデミックが発生すると、韓国政府は一般市民の外出自粛や遊興施設の営業自粛などの措置を講じるとともに、大量のPCR検査、ITを駆使した感染者や濃厚接触者の追跡・隔離など厳しい防疫措置をとりました。その結果ストレスを抱えた人々がアウトドアにはけ口を求め、多くの人がキャンプをするようになりました。キャンプ場はコロナ期間中も営業を続けることが許されていたため、週末には全国のキャンプ場はどこも満員になりました。韓国のキャンプ人口は2019年には399万人でしたが、コロナが発生した2020年には534万人と1.3倍に増えました。翌2021年も523万人と高い水準を維持しました。このようなキャンプ人口の急増に伴い、キャンパーのマナーの悪さや環境破壊など問題が浮上し、今回のキャンプフォーラムを開催する一因ともなりました。


日本オートキャンプ協会の明瀬一裕会長 祝辞

キャンピングフォーラム「持続可能なキャンプ、私たちは…」の開催、おめでとうございます。フォーラムのキーワードである持続可能性=Sustainabilityは、一言でいえば「自然と調和した活動」です。
レジャーとしてのキャンプは人間のあらゆる活動の中でも、最も自然と調和した活動でなければなりません。なぜならキャンプは、高度に工業化・情報化された現代社会において、自然と触れ合うことによって本来の人間性を回復する活動にほかならないからです。
それゆえ当然のことながら、キャンパーは自らに癒しを与えてくれる自然を大切にしなければなりません。また、キャンプ場は自然保護の前線基地であり、さらには環境教育の場でなければなりません。
本日、この風光に恵まれた会場でキャンプと持続可能性について議論を深める貴重な機会を提供してくださった海南郡および韓国キャンプ産業協会に感謝します。
このフォーラムが実り多いものとなり、持続可能な社会の形成に寄与することを祈念します。

一般社団法人日本オートキャンプ協会
会長 明瀬一裕