2022年度営業実績アンケートサマリーレポート

2022年度の年間営業実績見込みに関するアンケートを全国キャンプ場に実施、回答いただいたデータを集計し、概要をまとめました。
(※アンケートに協力いただいたキャンプ場には別途詳細レポートを送らせていただきます)

調査概要

  • 目的:全国キャンプ場の2022年4月1日〜2023年3月31日(見込み)までの実績を集計し2023年度のキャンプ場経営に役立てていただく
  • 実施期間:2023年2月28日〜3月22日(約3週間)
  • 対象:全国のキャンプ場(公設および民間のキャンプ場)
  • 配布先:約900カ所(メルマガ:「JACビジネスレポート」へ登録のキャンプ場)
  • 回答方法:Webフォームによるインターネット回答
  • 回答率:約9.5%

※回答いただいたデータは全て上記調査実施期間中に2023年3月末日までの「見込み」として提供いただいたデータを集計したもので、年度が閉じた後の最終実績を集計した公式なデータではございません。また中央値から極度に乖離した一部データを除外するなどのスクリーニングをさせていただいております。あくまで参考値としてご覧ください。

集計結果レポート

集計結果には参考指標として、昨年に実施した同一調査(2021年営業実績見込みアンケート)の結果を対前年として表示しておりますが、回答いただいたキャンプ場が全て同一、同数でない点はご了承ください。

■年間利用人数実績(見込み) 前年比較

2021年と比較すると、全国平均では若干増加しているようだが、東海や中国・四国、九州エリアでは減少している。また公設と民間で比べると昨年の大きな隔たりが縮まったとみて取れる。

■年間利用総組数実績(見込み) 前年比較

※組数(区画数)にはテントサイトのほかコテージ、バンガロー、キャビン、トレーラーハウスなども含んだ集計となっております。

2021年と比較して北海道や東北、近畿・北陸エリアで多く伸びていることからファミリー層などがワクチン接種などでコロナ禍も落ち着きだし、遠隔地まで足を伸ばすようになったと伺える。公設が伸び出しているのは、地元自治体からのグループ人数や組数制限が緩和されてきた影響と推察できる。

■年間売り上げ実績(見込み) 前年比較

北海道や東北エリアなど大都市圏から離れたキャンプ場での売り上げの回復が著しかったようである。一昨年民間に流れていたキャンパーがキャパの大きな公設のキャンプ場へ戻ってきたともみて取れる。

■年間総営業日数(見込み) 前年比較

九州、中国・四国エリア以外はいずれも2021年度に比べて営業できた日数が増えている。北海道や東北エリアが特に顕著なのは冬季の営業や閉鎖期間の短縮化も考えられる。

■年間営業稼働率 前年比較

北海道、九州・沖縄エリア以外は全てのエリアで稼働率は2021年度に対して大きく上昇する結果だった。公設・民間比較では公設がかなり改善している。

■年間365日換算稼働率 前年比較

近畿・北陸エリアのキャンプ場で年間を通した稼働率が対前年で大きく向上している。

■年間区画平均単価(ADR) 前年比較

ADR=年間総利用売り上げ金額(見込み)/年間総利用組数(見込み)

年間の区画平均単価は、全国平均でそれほど変化は見られないものの、北海等や中国・四国エリアで大幅にアップの一方で関東や東海エリアでは下落した。また公設が前年比はアップし、民間はダウンした。

■RevPER値 前年比較

RevPER値=ADR(年間総利用区画単価)X 365日営業稼働率

冬キャンプの人気の影響がRevPER値も東海エリアを除く全てのエリアで昨対アップの結果となった。公設・民間別では民間で微増、公設で大幅なアップとなっている。

■総括

概して民間のキャンプ場にとっては2021年のコロナ禍の恩恵の反動が表れた結果に。一方で行政や地元自治体の方針や意向の影響を受けやすい公設キャンプ場にとっては遅れてきたコロナ制限緩和の恩恵が得られた結果になったと見受けられました。また昨今の冬キャンプ人気で、これまで冬季休業していた地域のキャンプ場が冬季営業を開始したり、閉鎖期間を短くしたことで稼働率やRevPER値の向上に貢献していたのではないかと考えられる結果となりました。
自身のキャンプ場の最終営業実績にも同様の指標を当てはめて比較参考としていただき、2023年度のキャンプ場経営にお役立ていただければ幸いです。

※アンケートに協力いただいたキャンプ場には別途詳細レポートとして、2022年度集計結果の具体的な数値ラベル付きデータの他、利用者一人当たり年間平均客単価、年間売上対人件費率をグラフ化したデータ、自由回答いただた各キャンプ場の「新たな試みでの成功体験」や「実績に影響を及ぼした内的/外的要因」のコメントをまとめた資料を後日フィードバックさせていただきます。


(調査実施・集計編集)日本オートキャンプ協会 メルマガ編集部