キャンパー、キャンプ業界の皆さまへの新年のご挨拶
明けましておめでとうございます。
2020年3月11日にWHO8(世界保健機関)がパンデミックを宣言した新型コロナウィルス感染は、発生から3年あまりたった現在もなお新たな変異株を生みだし続け、いっこうに衰える気配を見せていません。そんな状況の中でも、オートキャンプは活況を続けています。
その理由の一つとして、コロナ禍により外出が制限されたことが、かえって人々のアウトドア志向を喚起しことが挙げられます。これまでキャンプをしたことのない家族がキャンプ道具を買ってキャンプする。その様子をSNSで配信することによって多くの家族の興味をかきたてる。さらにマスコミもテレビや新聞、雑誌などで取り上げ、企業も競うようにCMにキャンプシーンを取り入れる。それらは、これまでオートキャンプとは無縁だった多くの人々の関心を呼び起こすことにつながりました。
もう一つの理由として、コロナ禍にあってオートキャンプは安全・安心なレジャーであることが認知されたことが挙げられるでしょう。公共交通機関を使わず自家用車で移動し、キャンプ場では広い屋外の空間で個人や家族単位で楽しむオートキャンプは、三密状態になりにくいレジャーです。キャンプ場もキャンパーと従業員の安全を守るために、徹底した感染防止策に取り組んでいます。
一方、三密回避、外出自粛、ソーシャルディスタンスなどの制約下で、人々は新しい生活様式への移行を余儀なくされました。その中核ともいうべきはIT技術を活用したデジタル化です。オンラインで会議やミーティングをしたり、スマートフォンで商品を購入・決済したりすることが、いまではごく普通のことになっています。この動向はコロナ禍が終息したあとでも逆戻りすることないでしょう。
このような時代の流れを受けて、当協会は昨年いくつかのデジタル化を導入しました。
第一は、従来のプラスチックカードの会員証に代えてデジタル会員証を導入したことです。スマホに会員アプリをダウンロードすることによって、個人データの変更、会費の納入、イベントの参加申し込みなどがいつでも可能になりました。
第二は、従来から運営していたキャンプ場検索サイト「キャンナビ」のデータをキャンプ場自身が更新できるようにセルフ入力システムにしたことです。これにより常にキャンプ場の最新データが表示され、正確な情報提供が保証されるようになりました。
第三は、公認オートキャンプ指導者専用の検索サイトを設けたことです。全国さまざまな地域やいろいろな業種の指導者が迅速に連絡を取り合うことができるようになりました。
当協会は、今後はこの三つのデジタル化を軸に、それぞれのシステムの利便性を向上させて、会員のメリットをいっそう高めていく所存です。
一般社団法人日本オートキャンプ協会
会長 明瀬 一裕