キャンプ場GW営業状況レポート2022(概要)
2022年ゴールデンウィーク営業状況に関するアンケートを全国キャンプ場に実施、回答いただいたデータを集計し、概要をまとめました。(※アンケートに協力いただいたキャンプ場には別途詳細レポートと更なる分析用生データを共有させていただきます)
■調査概要
- 目的:全国キャンプ場の緊急事態宣言解除後のゴールデンウィーク営業状況、及びコロナ感染症対策の状況を把握など
- 実施期間:5月9日〜5月23日(約2週間)
- 対象:全国のキャンプ場(公設および民間のキャンプ場)
- 配布先:約900カ所(メルマガ:「JACビジネスレポート」へ登録のキャンプ場)
- 回答方法:Webフォームによるインターネット回答
- 回答率:約15.5%
■キャンプ場業績比較 対前年(コロナ禍)、対一昨年(コロナ前)
全体として75%以上のキャンプ場が上半期コロナ・ゴールデンウィーク期間中来場実績とも前年コロナ禍を上回る実績となり、約半数のキャンプ場ではコロナ以前を越える結果を残しているという結果だった。向こう3ヶ月予約状況を見ても前回秋冬の調査では3割程度であったが半数近くがコロナ前を越えているという手応えを感じているようだ。
2022年上半期(1月1日〜6月30日)の収入見込み
前回の秋冬調査時と比較して業績回復見通しの明るくなったという回答が、昨対・対コロナ前いづれも微増する結果となった。2回、3回のワクチン接種が全国民に進んだこと、「雪中キャンプ」を新たにはじめるキャンプ場が増えたことが要因にあると考えられる。
ゴールデンウィーク期間中(4月28日~5月9日)の来場者人数実績
昨対実績で100%以上との回答が前回調査より10ポイント近く増加し約4分の1に。コロナ以前(対2019)に関しては前回の秋冬調査と大きく変わらない結果に。「非常事態宣言」も「まん延防止等重点措置」のない3年ぶりのゴールデンウィークとなり利用キャンパーもコロナ以前に戻ったと見てとれる。
ゴールデンウィーク以降(5月中旬~7月中旬)の予約状況
7月中旬までの予約状況では秋冬の同様の調査と比較して、いづれも20ポイント近くアップしている。「新たにオンライン予約をはじめた」「予約をオンラインのみにした」というキャンプ場の報告を多く耳にする。楽天トラベルキャンプの参入もはじまったことから、予約サイト間のサービス競争拡大で今後さらにこの比率は伸びると予想される。
■ゴールデンウィーク期間中のコロナ対策有無と対応方法
新型コロナウィルスオミクロン変異株の感染拡大はあったものの、ワクチン接種が進み重症化する患者数が減少、「非常事態宣言」も「まん延防止等重点措置」がどこにも発出されなかったことで、約3分の1のキャンプ場がコロナ以前の営業体制に戻ったと回答。一方で公設(指定管理)キャンプ場では自治体の方針などで継続して感染症対策を続けているキャンプ場も多数あるという回答だった。
■近年のゴールデンウィーク予約集中の変化
ゴールデンウィークへの予約集中度合いに関して、約半数が以前と変わらないと回答する一方で、3割のキャンプ場では分散しつつあることを感じているという結果に。都市近郊では「有給休暇取得義務化」や「withコロナによるリモートワークやワーケーション」など場所や時間に囚われない働き方が普及しつつあると推察できる。一方でキャンプビギナーによる「更なる集中」という課題を抱えるキャンプも多く見られた。
■近年のキャンプスタイル別の利用者増減傾向
回答いただいたキャンプ場にはより詳細な分析レポート、「利用者の変化」「感染対策」「今後の取り組み」の自由記述をまとめた資料の他、集計に使った生データを共有。今後、各地のキャンプ場でエリアの傾向分析や、コロナ以前より150%以上の実績をあげているキャンプ場の行動やデータを参考に他のキャンプ場にも追随していただき、業界全体の業績の底上げに繋がることを期待したい。
(日本オートキャンプ協会 事務局)