キャンプ場経営研究会2022開催レポート
2022年2月21・22日の2日間に渡って全国キャンプ場が集まって日頃のキャンプ場経営に関する情報や意見交換する「キャンプ場経営研究会」が開催されたのでご報告します。
コロナウィルスのオミクロン変異株拡大の影響で、昨年に続き今年もオンラインでの開催となったが、全国から民間・公設12施設のキャンプ場に参加いただき、昨年実績と来年度計画の報告、現在と今後の課題についての様々なディスカッションや情報交換を行った。
■講演会
1)「クレーム対応の心構え 〜ホテルの接客をキャンプ場に活かす」(1日目)
講師には、長年ホテル業界に勤務し宿泊者のクレーム対応にあたってきたスペシャリストである一般財団法人日本ホテル教育センターの勇茂樹氏を迎えて約90分に渡り講演をいただいた。クレームの分類やクレーマーの心理、クレーマーへの段階ごとの対応方法、訴訟などへ発展した場合の備え、クレーマーから従業員を守る方法など、これまでキャンプ場から相談があった話なども交えてお話いただいた。
2)「指定管理継続のための業界トレンド」(2日目)
キャンプやアウトドアの盛り上がりと共に公設キャンプ場の指定管理者の入札状況に変化が起こりつつあるという。これまで長年に渡って行政のキャンプ場や公共営施設の建設計画などに携わってきた洞口健児氏(アウトドアコーディネイツ代表)に、地方自治体の観光や公共施設部門がいま何を考え、入札者がこれから何を求めていくかを、実際の現場での経験を交えて講演いただいた。
■各キャンプ場からの報告(1日目、2日目)
参加キャンプ場から2021年実績と2022年目標と施策計画の報告をいただきました。1団体20分ずつ時間をとり、報告者からの他キャンプ場にアドバイスを求めたいこと、聴衆キャンプ場から報告者への質問を1団体ずつ丁寧に行いました。
■グループディスカッションと発表(1日目)
「公設」と「民間」の2グループに分かれてファシリテーターの進行のもとで実施しました。前半パートでそれぞれの課題を出し合いそれを分類し、その中から今回取り組む課題を決定。後半パートで前半に縛り込まれた課題に対してゴール(解決目標)を設定、ゴールに向かうための具体的な実施案や途中で想定される障害要因の洗い出しをグループ全員で行った。その後、プロセスをシートにまとめてグループごとに発表を行い互いに成果を共有した。最後に一人一人に振り返りを行いました。
■フリー交流タイム(2日目)
1日目のグループ別ディスカッションや報告パートで他のキャンプ場に訊けなかった話や、相談できなかった困りごとなどをで、情報を持っているキャンプ場とざっくばらんに情報交換を行なっていただきました。
■最後に
参加キャンプ場数が昨年と比べると今回は残念ながらかなり減少してしまった。しかしその分、報告パートでは、適度にゆとりある時間を確保して一軒一軒のキャンプ場の説明をじっくり聴いて他キャンプ場の話を伺うこともできたのではないだろうか。またグループディスカッションパートでは、ライジングフィールド長谷川様とサンタヒルズ中村様に協力いただき、準備段階からディスカッション方法やシート作成、当日のファシリテーター役にご尽力いただいたおかげで、スムーズな進行で成果をまとめてカタチに残すことができた。この場を借りて、改めて御礼申し上げます。そして、今回参加されたキャンプ場が当研究会を通じて互いに刺激を受けて、新たな取り組みにチャレンジし、来年の研究会で成功体験として報告いただけることを楽しみにしたい。
(日本オートキャンプ協会事務局 編集部)