秋冬営業状況に関するアンケートを全国キャンプ場に実施、回答いただいたデータを集計し、概要をまとめました。
(※アンケートに協力いただいたキャンプ場には別途詳細レポートと更なる分析用生データを共有させていただきます)
■調査概要
- 目的:全国キャンプ場の緊急事態宣言解除後の秋冬営業状況、及びコロナ感染症対策の状況を把握など
- 実施期間:11月9日〜11月22日(約2週間)
- 対象:全国のキャンプ場(公設および民間のキャンプ場)
- 配布先:約900カ所(メルマガ:「JACビジネスレポート」へ登録のキャンプ場)
- 回答方法:Webフォームによるインターネット回答
- 回答率:約15%
■キャンプ場業績比較 対前年(コロナ禍)、対一昨年(コロナ前)
全体として対前年・対一昨年ともに100%を超えるキャンプ場の割合は上半期見込み・夏休み来場者実績いずれも前回調査より10ポイント近く上がった。大幅な回復傾向が見て取れる結果となった。海外での感染拡大のニュースなど予断を許さない状況は続くものの、昨今の「冬キャンプ」の人気や、向こう3ヶ月予約状況(冬季休業施設を除く)を勘案してさらに多くのキャンプ場で、年間を通してコロナ以前を越える業績が期待できそうだ。
2021年年末まで(4月1日〜12月31日)の収入見込み
夏期調査時と比較して業績回復見通しの明るくなったという回答が、昨対・対コロナ前いづれも10ポイント以上アップする結果となった。
夏期調査結果はこちらから
2021年初秋〜晩秋期間中(9月18日~11月7日)の来場者人数実績
来場者実績でもコロナ以前よりも多くの来場実績を回答したキャンプ場が約6割という結果に
夏期調査結果はこちらから
2021冬以降(12月1日~2月29日)の予約状況
冬季休業に入るキャンプ場も約4割あるが、通年営業のキャンプ場は、約半分以上がすでにコロナ前以上を越える予約状況と回答。
夏期調査結果はこちらから
■ 全国緊急事態宣言解除(10月)以降のサイト数他、コロナ対応の営業対応
前回(夏調査時)に「従来通り」との回答が35%あったが、緊急事態宣言解除でほぼ半数のキャンプ場が「従来通り」、つまり通常営業に戻った様子。
夏期調査結果はこちらから
■利用者キャンパーの緊急事態宣言解除とワクチン接種拡大以降の変化(一部のみ抜粋)
- 10月は前年に比べ利用が増加した。
- 10月以降、キャンプ件数急増
- 3~4組のグループキャンプが増えた(それまでは、1組だけがほとんど)
- キャンプが好きな人がキャンプを自然を友人とのまじわりを楽しんでいる。
- キャンプ初心者が増加
- グループ・若年層の利用率UP
- グループでの来場希望が増えた
- ゴミの持ち帰り、チェックアウトの時間が守れない。
- コロナ意識が薄れているように感じる。
- コロナ禍により除菌やマスク着用が定着、利用者の感染防止の意識が高まった。
- コロナ対策の意識はかなり低下している
- しっかりマスクをしている
- ソロキャンプの若干増
- ごく少数だが、ワクチン接種を盾にマスクをしなくても大丈夫という方が出現。年配の方に見受けられる。
- ほとんどのお客様は感染拡大を危惧しており、継続したサイト数制限に安心感を持っている
- ほとんどのお客様自身が、コロナ感染防止の仕方をわきまえているので、ゆったりと過ごしている。
- マスク着用率が下がっている
- より自由に緊張感なく過ごされていると思います
- ワクチンを打っているから大丈夫という考えの方が増えていると思われる。(ブレイクスルー感染や未接種の方への配慮は行われていない)
- ワクチン接種拡大に伴って、お客様の気持ちにも余裕が出て来たのか、穏やかな表情に変わってきている。
- 以前ほど、利用者が同日宿泊者の数や住んでいる地域を気にしなくなった
- 解除後も感染対策を個々(お客様)でしっかり行っている。
- 慣れたのか、消毒はしてますか等の問い合わせは減った
- 気が緩んできている
- 客の入込が激しくなった。少人数での来場が増えた。
- 緊急事態宣言が解除されたとはいえ、お客様もキャンプ場側もコロナに関しては気を付けています。
- 緊急事態宣言解除前と変わらない
- 県外からのキャンパー増加
- 思ったほど、気のゆるみは感じられない。
- 秋時期の初心者キャンパーの増加。
- 週末の利用者がさらに増えた。キャンセル発生後すぐに埋まる。週によってことなるが3家族以上のグループが4組集まったのには驚いた。
- 週末や祝日の利用者が減り、逆に平日の利用者が増えた。
- 宣言解除とワクチン接種拡大で特に客数の増減はないように思いますが、印象としては1組当たりの人数が増えた気がします。
- 宣言発令中も解除後もワクチン接種前もあまり特に変わらない
- 都市部や緊急事態宣言発令地域からの利用の問い合わせが例年以上に多かった
- 特段の影響がみられない。(従来通りマスクの着用、消毒)
- 平日に利用する方が増えてきている印象を持つ。混む休日ではなく平日を使う方が多くなっている。また、子供が行楽等で学校を休みやすくなっていると思われる。
- 無予約の飛び込み客が増えた。
- 予約者だけでなく、一般の来場者も増加傾向にある。外で過ごしたいと言う声も多々ある。
- 来場数は例年より増えたが、予想していたよりも周囲に気を使った滞在をしてもらえた。自粛の反動でルール違反など多くなる想定だったが、マナーのよいキャンパーが多かった。
リピーター率はコントロールしていますか。
■リピーターや会員制に対する考え方(一部のみの抜粋)
- キャンプ場のグレードが高くないため実施していない
- これからキャンプを始めようと思う方、多くの方に利用して頂きたい。
- していない。自治体条例等で囲い込みができない。
- していない。初心の方々も含め幅広い予約で対応。(リピーターも予約しやすい。)
- なっぷのシステムを利用しているため、囲い込みが出来ない
- ノウハウがない
- ビギナー向けの町に近いキャンプ場のため会員に頼らない。過去にリピーター、会員制を導入しようとしたが都度失敗。個人情報保護をたてにDMやメールマガジンを嫌う風潮もある。SNSによる発信で顧客に偏らない発信を心がける。リピータといえど安くしない姿勢を現状維持。
- みなさんに平等にご利用いただくため
- リピーターにはなるべくサイトの希望が出来る様にしている
- リピーターに繋げられるように、新規を率先して取っている。
- リピーターの方の口コミで友人等が来られることがあります(リピーター制自体はありません、利用者が初めてかリピーターかだけ把握しています)
- リピーターは人柄をしっているのでトラブルになりくく、また友達キャンパーを連れて来訪してくれる為。但し、予約は先着順としているため、新規の顧客ばかりの日やリピーターばかりの日もあります。
- リピーター優遇(安心してお迎えできる)
- 囲い込み、常連客も良いが、ルールマナーが守られない為にポイント制は中止した。(発券の中止)
- 一部の利用者のみに優遇すると条例で文句を言われる
- 過去3年間で2回以上のキャンパーに年賀状
- 過去に会員証を作った経緯はあるが、管理と窓口の手間の方が大きくマイナスの要因が大きかったようで取り止めている。
- 会員制しない:常連さんは扱いにくい。
- 会員制に対するメリットを提供できない
- 会員制のポイント付与によるきっかけの動機付け
- 割引対象となる提携先アウトドアブランドのメンバーズカードや提携先企業のカード等にてリピーター囲い込みをしております、自社会員カードの発行は無し。
- 気に入ればリピートしてくれるはずなので 特段のサービスはしていない。お礼ていど。^_^
- 差別化による事務手数の軽減
- 指定管理者制度の施設であり会員制の導入は難しいと思います。
- 週末を中心に予約が取れない状況が続いているため機会均等を維持している。
- 条例によりすべての利用者を平等に扱わなければならない
- 色々な立場、環境の方に楽しんでもらうため、会員制は実施していない
- 多くの層で来て欲しいため
- 年間の来店数を増やして稼働率を上げることを心掛けている
- 予約が常連ばかりに偏ることがないようにしている
- 予約サイト「なっぷ」でのネット予約制のため、リピーター等区別なく対応している。
- 利用したいお客様ですら、初回来場できていない状況が発生しているため
半年以内での再訪する率は どれくらいか。
■利用者現地支払い時の決済方法別売上比率
回答いただいたキャンプ場にはより詳細な分析レポート、「利用者の変化」「感染対策」「今後の取り組み」の自由記述をまとめた資料の他、集計に使った生データを共有。今後、各地のキャンプ場でエリアの傾向分析や、コロナ以前より150%以上の実績をあげているキャンプ場の行動やデータを参考に他のキャンプ場にも追随していただき、業界全体の業績の底上げに繋がることを期待したい。
(日本オートキャンプ協会 事務局)