キャンプ場経営研究会2021を開催
2021年2月24日と25日と2日間に渡り、全国のキャンプ場が1年に一度集まるキャンプ場経営研究会がオンラインで開催された。
今年は新型コロナウィルス拡大第3波による緊急事態宣言中ということもあり、初のオンライン開催となった。日本全国から公設・民間を問わず20キャンプ場から参加申し込みをいただいた。当日は北海道から鳥取県まで18キャンプ場から40名以上のキャンプ場の経営幹部や若手スタッフがオンラインで参加した。
以前の東京開催では移動の時間や旅費、業務との都合でこれまで参加できなかった遠隔地のキャンプ場もオンラインということから参加が可能となり、参加キャンプ場のスタッフなら2日間いつでもどこからでも会議への出入りや入れ替わり出席を自由としたことで、常時25~30名が会議に参加し活発な討議、意見交換が行われた。
まだまだオンライン会議に慣れておらず、当初参加に不安を感じていたキャンプ場も、2日間の経験を経て、会議が終了する頃には説明資料を自ら画面共有して説明できるところまで慣れてもらうことができた。
<会議1日目>
午前中、災害から復興した長瀞オートキャンプ場の伊藤文子氏から、当時の状況と復興の様子を講演いただいた。
続いて、各参加キャンプ場から、キャンプ場紹介・前年実績・次年度目標と計画を発表。各キャンプ場には事前に配布したフォーマットに記入した資料をベースに説明してもらい、参加全キャンプ場が同内容の情報を同等に共有しながら、他のキャンプ場の状況を伺ったり、アドバイスを求め議論しながら進められた。
午後からはテーマ別ディスカッションを6グループに分かれて実施した。事前にこちらで用意した複数のテーマから選択、大きく公設と民間に分かれ、それぞれ3グループずつとなり、「平日稼働」「デジタルトランスフォーメーション」「広報PR・集客・SNS活用」「キャンパーマナー」などのグループに分かれて議論を行なった。
参加者には、前半で「課題の洗い出しと論点の整理」を、途中にグループ内で集まった課題を全参加者に解決事例案を聞き取る時間を挟み、後半で「課題解決のアイディア創出」と「具体案の策定」を行なった。
<会議2日目>
「異業種から見たキャンプ場経営」というテーマでケニーズ・ファミリー・ビレッジの川口泰斗氏からのキャンプ業界のマーケットの現状と今後、およびキャンプ業界と他業種を比べたときの経営指標の課題などについての講演が行われた。
1日目に続いて参加キャンプ場の報告を行った。午後には前日6つのグループに分かれて行ったテーマ別ディスカッションの結果を発表した。いくつかのグループは具体的で実効性の高い解決案を提示し、他の参加キャンプ場にとって大いに参考になった。
各グループでまとめられたすべての発表資料はプロセス資料も含め、今回の会議成果として全参加キャンプ場間で共有された。参加キャンプ場には持ち帰ったその成果報告をキャンプ場経営幹部・スタッフに共有し、実行施策として参加で得られた具体的な効果に繋がっていくことが期待される。
今回の開催を通して、当初オンライン会議にアレルギーを感じていたキャンプ場も徐々に慣れて、リアルな会議では参加が難しい若手スタッフや多忙な経営者などにも参加してもらえたことは大きな成果となった。