2023年間キャンプ場営業実績アンケート集計レポート(概要)

2023年年間営業実績に関するアンケートを全国キャンプ場に実施、回答いただいたデータを集計し、概要をまとめました。(※アンケートに協力いただいたキャンプ場には別途詳細レポートと更なる分析用生データを共有させていただきます)

■調査概要

  • 目的:全国キャンプ場の2023年間営業実績
  • 実施期間:1月8日〜1月22日
  • 対象:全国のキャンプ場(公設および民間のキャンプ場)
  • 配布先:約900カ所(メルマガ:「JACビジネスレポート」へ登録のキャンプ場)
  • 回答方法:Webフォームによるインターネット回答
  • 回答数:106キャンプ場

前年対比2023年 年間営業実績

約3割(31.4%)の回答キャンプ場が昨年2022年より収入が増えたとの回答だった。その一方で約3割弱の回答キャンプ場は昨年に比べ昨年に届かない売上結果になっている。コロナ5類移行により、キャンプ以外のレジャー等に人々の消費が移行・分散したと推察される。
約4分の1(29.3%)の回答キャンプ場が昨年の来場人数を上回ったと回答。一方で残り約4分の3のキャンプ場では昨年を下回ったとの回答。収入増の回答約3割とのギャップから顧客単価アップというポジティブな側面とキャンプビギナーを巻き込んで加熱したブームのピークが去ったと見ることもできる。

◾️2023年、キャンプ場営業に影響のあった外的要因(類似する主なものを抜粋)

  • 猛暑を懸念したキャンセルが一部発生した。
  • 猛暑とお盆時期の台風
  • 猛暑で夏場の利用者の微減
  • 猛暑、天候不良
  • 猛暑、暖冬
  • 猛暑、台風、全国的な熊の出没。
  • 猛暑、近隣キャンプ場の増加
  • 猛暑、害虫
  • 猛暑、悪天候
  • 猛暑、ブームの沈静化
  • 猛暑、コロナ需要が低下
  • 猛暑、コロナの5類移行
  • 猛暑、キャンプ場の増加
  • 猛暑・酷暑、倒木・火災事故事件
  • 猛暑・酷暑、新型コロナ5類移行
  • 猛暑・酷暑、競合キャンプ場の増加
  • 猛暑・酷暑、害虫・害獣によるキャンセル、競合キャンプ場の増加
  • 猛暑・酷暑
  • 猛暑・グランピング場等を含むキャンプ場の増加
  • 猛暑 台風
  • 猛暑 競合キャンプ場の増加 キャンプブームが下火になってきた
  • 猛暑
  • 毎年のことであるが、天候に左右される状態です。
  • 年度当初の週末の天候不順
  • 天候不順
  • 天候
  • 台風被害
  • 台風到来が無かった(=良い点)
  • 台風情報
  • 台風の影響、道中のキャンプ場増加、知名度不足
  • 台風による被災
  • 台風、猛暑・酷暑、大雨
  • 台風、猛暑
  • 台風
  • 週末の天候不順
  • 週末の悪天候
  • 酷暑、近隣レジャー施設新設、社会トレンド
  • 酷暑
  • 豪雨、猛暑、道路の通行止め
  • 降雪日減少
  • 降水量の減少
  • 競合グランピング施設の増加
  • 競合キャンプ場の増加、猛暑、他キャンプ場での倒木事故
  • 競合キャンプ場の増加、他レジャー需要の復活
  • 競合キャンプ場の増加・繁忙期の悪天候
  • 競合キャンプ場の増加
  • コロナ感染症5類への移行、競合キャンプ場の増加
  • コロナの第5種移行
  • コロナ5類移行
  • ゲリラ雷雨
  • キャンプ場増加
  • キャンプブーム、コロナ下でのキャンプが去り、他のレジャーに移った
  • お盆の台風襲来
  • インバウンド復活
  • インバウンド復活

◾️2023年にキャンプ場が特に取り組んだ事項

「料金体系・料金設定の見直し」と「施設の増設・拡張や取り壊し」のソフト面・ハード面の両方で資金を必要とする回答が最も多かった。次いで「利用者マナー啓発」「SNS、ブランディング強化」「スタッフの拡充・教育」などキャンプ場の質(クオリティー)の向上に関する回答が並ぶ結果となった。

2024年新春の状況

冬季閉鎖しているキャンプ場等を除外すると、前年に比較して約半数が対前年で9割以上予約が入っているとの回答となり、対前年8割とすれば半数を超える結果となる。

◾️冬キャンプ営業状況

回答キャンプ場の約半数が通年営業、約4分の1が冬期閉鎖との回答。酷暑や暖冬、冬キャンプが注目される中、営業期間の延長や試験的に冬季営業を始めたという回答が約1割あった。

以下、コメントの一部抜粋

  • 雪が少ない
  • 暖冬でもさほど入込は変わらず
  • 冬は来場者が極端に少ない。
  • 例年通り冬季は来場者数は少ない
  • 雪上でキャンプができる場所として周知されつつある、今年は降雪が少ないためか昨年に比べて利用者は少なくなっている
  • ビギナーでも冬キャンプをされる方が増えた為、冬用寝袋など冬期のレンタル品ニーズが増加した。
  • 近隣に冬季営業の施設が増えた為か客数が激減した
  • 冬の来場者数が安定した。年末年始の予約要望が増えた。
  • 地域的に積雪量と車の往来台数の限度
  • 雪目当てが増えているように思う。暖冬で利用にはつながっていない。
  • 年末年始は満場となる、凍結などのトラブルは多い
  • 凍結や防寒対策などの設備投資や運営費の増加
  • 従来より冬営業を実施しているが、変化はなし。積雪が有る方が来場が多い。
  • 平成29年頃から冬季の利用者は増加傾向にあるが、夏の利用者には及ばない
  • 利用者は増えている。
  • 積雪状況により利用が増減する。積雪小だと利用小。
  • 前年はコロナ禍のため冬のご来場が多かったが、現在はコロナもおさまっているため前年ほどの集客はあらず(=コロナ禍前に戻った、という表現がふさわしいかと。。。)。
  • アウトドアブームや冬キャンプブームにより利用が増加した
  • 当キャンプ場は会員制ではあるが、圧倒的に冬季の利用率の方が高い。ベテランになればなるほど、冬の利用が盛んである。
  • 焚き火ブームにより?薪の販売増加&焚き火で芝を焼いてしまう事例の増加
  • 冬の営業も考えたが、燃料費など経費がかかるのに対して来場者は夏より少ないので休業した方が良いと考えている。トラブルのリスクも大きいと思う。夏に力を入れる。
  • コロナ前と比較し、防寒対策としての薪ストーブや石油ストーブなど種類も増えギアが手に入れやすくなったためか冬キャンは増えてきている。
  • 冬の利用者は増加傾向にある。
  • 冬キャンプを楽しむ方の増加と冬はクローズする施設のバランスでやり方次第である程度の稼働が見込める。
  • 5年ほど前から年末年始の「年越しキャンプ」が増えたが、それ以外は毎年利用者が減る
  • 冬キャンプブームの頃より冬のテント泊の減少がみられる
  • 来場者数が昨年に比べ微減
  • 除雪費用問題。
  • 冬のキャンパーの増加
  • 従来なら雪が降る季節ですが、今年は暖冬で全く積もっていません。 雪がある方が、雪上キャンプを楽しみに来られるお客様が多いように思います。
  • 冬の方が需要が多い
  • 少しずつではあるが利用客が増えた。
  • 除雪費用
  • 以前から変わらず、冬場の利用者は極端に減る
  • 冬の利用者は年々増えてきている
  • 初の試みで冬季営業を行ったが、周知の仕方が悪く期間も短かった為に集客はあまり得られなかった
  • 雪が無いと利用者減
  • コロナ禍では、秋冬のキャンプ件数が伸びた
  • 来場者は夏に比べ格段に減るが、ソロキャンパーが増えた為、インスタ等の広告に繋がる。
  • 雪中キャンプ目的の来場者増
  • 冬季はマナーの良いキャンパーさんが多い。平日もぼちぼちソロを中心に以前に比べると増えているが、一人でも宿泊があると宿直をつけるので、宿直費用の方が高くなる。もう少し平日利用を増やしたい。
  • 弊社は元々スキー場施設である為、冬期は一部のサイトのみ冬季キャンプ場として以前より営業しているが、今期は暖冬の影響でスキー場営業が出来ておらず、雪中キャンプをして頂けない状況の為、2022年と比較しても大幅に減少している。
  • 冬季も多くの利用があるが、今年は若干落ちてきた感がある。
  • 暖冬で雪が少ないので雪中キャンプができていない。
  • 冬キャンパーは増加している。ソロやデユオの需要が多い
  • 開場期間を試験的に1か月延長したが、一時期の熱が冷めてきたこともあり、利用者は減少傾向にある。
  • コロナ感染症5類への移行により、大幅に減少傾向にある
  • 冬の来場者が減少した。
  • 冬キャンプ希望の利用増
  • 2年連続12月2週間ほど延長営業を試みたが微妙

現在利用してる予約サイト(複数回答)

全体の約半数が「なっぷ」は予想通りであったが、次いで「自社独自の予約システム(全体の約3割)」は予想外の回答結果であった。次いで後発の「楽天トラベルキャンプ(全体の約1割)」という結果であった。今もメールや電話を利用されているという回答も見かけられた。
また、約8割が複数の予約サービス(システム)を併用しているという回答結果であった。

回答いただいたキャンプ場には「公設・民間別」「各エリア別」に分解したグラフデータと自由記述をまとめた資料の他、成功体験、経営に影響のあった要因理由などを後日共有します。
今後の夏休み需要獲得に向けた施策立案と実施判断材料としてもらえれば幸いです。
(日本オートキャンプ協会 事務局)