JACオートキャンプ指導者が顧問をする高校アウトドア部の活動を報告〜1年男子会編〜
高校教諭でアウトドア部顧問をしているJACオートキャンプ指導者からコロナ禍のアウトド部の活動の様子を報告いただいた。今回からは、2023年夏の活動を報告する。この夏は部員が増えたことで、かつてない程の”キャンプラッシュ”。全国各地のキャンプ場で、生徒がどのような活動をして、何を得てきたのか、報告できれば幸いである。
私が顧問を務めているアウトドア部では、現在高校1年生24名、高校2年生8名の計32名で活動している。5月GW明けをもって3年生16名は受験のため一旦部活を離れ、新体制での活動となった。アウトドア部の活動の幅は広がり、アウトドアは単なる遊びだけではなく、内面的にも大きく成長できるチャンスであるということを実感するようになった。
季節は晩夏。もう夏の暑さも少しずつ和らいできた頃だが、今回から、アウトドア部の夏の活動を報告する。今夏は活動が余りにも多忙すぎたことで、8月15日の報告に間に合わなかったことをお詫びしたい。
夏休み最初のキャンプ合宿は、福島県天栄村にある羽鳥湖畔オートキャンプ場。1年生男子による最初のキャンプ合宿になった。2年生もいない中で、6月のJAC近畿の集いに参加したメンバーがどのように動けたかも見物であった。
多くの皆様に、日本オートキャンプ協会の会員ニュースとして、本校アウトドア部の活動を見ていただくことができた。2023年度のアウトドア部の新たなメンバー、新たなステージでの活動に、どうぞご期待ください。
2023年度夏のキャンプが始動!1年生男子会!
武蔵越生高等学校 アウトドア部
顧問 坂本皓正(公認オートキャンプインストラクター)
部長 高等学校2年2組 田口凌太
今回は福島県にある羽鳥湖畔オートキャンプ場に行きました。今回の羽鳥湖畔オートキャンプ場は、人生で初めてのキャンプを行った部員や、アウトドア部としてのキャンプが初めての部員が大多数でした。車をしばらく走らせて、キャンプ場に着く直前になるとまず目に入ったのは自然の中に広大に広がる美しい羽鳥湖でした。この羽鳥湖は日本のダム湖の一つです。そんな湖の近くにあるのが羽鳥湖畔オートキャンプ場なのです。
キャンプ場に到着して最初にやったのはテント設営でした。8人の部員でテントを立てるのは簡単だと思っていましたがとても苦労しました。(たまたまこの日は、前日の天候から一転、急激に暑くなったことで虫たちが一斉に活動を始め、虫だらけの中での設営でした)テント設営後はサイト内をぐるりと回りました。サイトから少し歩いただけで広大な湖を一望出来ます。遊泳禁止なので入ることは出来ませんが、湖畔を背景に記念写真を撮ればそれだけでも良い思い出になると思います。とても静かで小鳥の囀りが聞こえたりして、ゆったりとした時間を過ごすことができました。
今回はシンプルにテント、タープのみの簡単設営!
羽鳥湖畔オートキャンプ場で育てているきゅうりを収穫させていただきました。親切なことに私達アウトドア部のために大きいものを何本か取っておいてくれたのです。クーラーボックスに氷と水を入れ、冷やしておきました。夕食では全員で焼き鳥と焼きそばを作り、キャンプ場のスタッフの方から いただいた新鮮なきゅうりと一緒に食べました。メンバーが全員男子だったためか顧問の先生に「ワイルドさを感じる料理だな」や、「次は少し手の込んだ料理にも挑戦してほしいなぁ」と言われてしまうような夕食になりました。
キャンプの醍醐味はやはりキャンプ飯!多少無骨な方がキャンプには向いている!…が、シンプルに焼きそばだけだったので、次はもうちょっと何か作ろうね。
でも、みんなが楽しそうに食事を囲む様子を見ていると、食事内容はあまり気にもならないね!(いや、なるか??)
食後は時間ができたので、全員で花火をしました。部員はみな手持ち花火が久しぶりだったためかなんだかはしゃいで見えました。8人いたので、花火はすぐになくなってしまいましたが、このキャンプで一番の思い出になったと思います。
1日目はテントを立てたり、きゅうりを取ったり、羽鳥湖を堪能したり、花火をしたりたくさんの思い出ができました。次の日の朝私達はぐっすり寝てしまっていて後で知ったのですが顧問の先生は朝日を見ていたようです。後で写真と動画を見せてもらうと、広大な羽鳥湖が広がり、水平線の向こうからとてもきれいな朝日を覗かせていました。
とてもきれいだったので先生がとても羨ましかったです。キャンプ場にいる(=日常とは離れた空間にいる)こと。つまり、「普段ならしないこと」をしてみることも、キャンプに来る際の楽しみや醍醐味の1つになると感じた瞬間でした。次は朝早く起きてみようかな…。
アウトドア部で初めてのキャンプに来てみて、キャンプ場に着いてから意外と時間が空いてしまうこと、自分達で考えて行動しないといけないこと、予算をどのように立てるかなど、キャンプに行くということは、思いのほか自分たちの行動次第で様々なことが変わるということを実感しました。また、アウトドア部には、明確なルールがあるわけではなく、アウトドア部の守るべきルールは、「キャンプ場のルール」であるということを、今後も心に留めて行動したいと思います。
とても自然豊かな場所で景色も最高なのでとても良い空間でキャンプをすることができました福島県でキャンプをする機会があったらぜひ広大な自然と羽鳥湖の近くにあるこの羽鳥湖畔オートキャンプ場でキャンプしてみてください。
~ちょっとだけ近くの観光地の紹介~
私達は羽鳥湖畔オートキャンプ場での初のキャンプを堪能したあと新たな初体験である入水鍾乳洞(ケービングツアー)に挑戦しました。ここ文部省指定天然記念物に指定されています。鍾乳洞の入り口に近づくと一気に空気が冷たくなり、中に入ってみると想像以上に寒くて驚きました。Aコース終わりまでは比較的明るく、道が安定していて整備してあるところが多く歩きやすいところでした。ここまでは皆写真を撮影したり、鍾乳洞の中を堪能していました。Bコースは、ほぼずっと足首までが水に浸かっている状態でした。慣れてくると、そこからは楽しみ、道の狭さに驚いたり、頭や背中をぶつけてしんどくなったり、水のある床を這うような姿勢で服を濡らさず行くことを諦めたり、色々なハプニングがあったけどなんとかゴールであるかぼちゃ岩にたどり着きました。帰りがあることに最初は絶望しましたが鍾乳洞の中に慣れたおかげかしっかり鍾乳洞の中を見て楽しみながら帰ることができました。体感1時間切ったぐらいで今までの入った人の中で、最も早く帰ってきたんじゃないかと思っていましたが、実際は1時間15分ほど入っていたらしく驚きました。普段はできない洞窟探検、ぜひ入水鍾乳洞でやってみてください!
文責:奥冨碧 織田陽大 門野優利 福永真詞
加藤翔太 山口遥大 吉田健亮 田中陽汰
報告:坂本皓正
(公認オートキャンプインストラクター)