高知県がキャンプ場やアウトドア事業等の管理者誘致活動を推進

高知県がキャンプ場やアウトドア事業等の管理者誘致活動を推進

高知県観光振興部地域観光課が民間のノウハウを観光地域づくりに生かすため、県内各市町村とキャンプ用品メーカーなどとのマッチングを行い、オートキャンプ場の新設やリノベーションに積極的に取り組んでいます。今回その様子を取材しました。

https://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/020601/yu.html

■現在どのような誘致活動をおこなっているのでしょうか?

3年半前から使われなくなってしまった施設や有効利用がされていない土地の再利用と活性化を目的に、市町村と県内外の企業が連携し、新しい事業を立ち上げてるための支援を行なってきました。

具体的には、市町村が再利用や活性化を望む遊休施設や遊休地の情報を県で取りまとめ、展示会への出展や企業とのマッチング会を行ってきました。そこで関心を持っていただいた企業に対し、一緒に作り上げていくというスタンスで一社一社へ丁寧に説明を行い、企業が持っている強みや知見が活かせるとなれば、現地視察を提案するなどして、これまでに20社ほどの企業に現地まで足を運んでもらいました。その成果として、キャンプ施設はもとより、アドベンチャー施設の誘致や、休止していたホテルをグランピング施設併設型に再生することにも成功してきました。

 ■誘致企業はキャンプ場とどのように関わっているのでしょうか?

企業のキャンプ場との関わり方は様々です。
ハード面やソフト面など得意分野のプロデュースを行い、施設管理は地元の指定管理者が継続して運営する場合もあれば、運営管理まで全てお任せしている場合もあります。プロデュースに関しても、計画作りの段階だけではなく、実際の運営において広報面での協力やイベントの企画など、継続的に接点を持っていただいており、企業と市町村がタッグを組んで取り組んでいます。

■今後の計画について教えてください。

高知県内には無料を含め人口あたりのキャンプ場数が大変多いです。今後は、各地に特徴を活かす同様の事例を増やしながら、ターゲットのエリアが重なりを避けた上で、キャンプ場数の多さを生かし、相乗効果を働かせて県内キャンプ場全体のレベルアップに繋げていきたいと考えています。

おかげさまで、多くの施設が目標値やリニューアル前の利用者数を上回る結果となっております。誘致活動の成果の一つとして、入込客数の増につながっています。さら来ていただいた方に県内を周遊していただくことで、地元地域の経済活性化に繋げていきたい。キャンプ場内だけなく、高知県の多くの魅力に触れていただけるような施策を市町村と話し合っている段階です。

高知県は県全体が自然フィールド、森林面積率は全国1位の約84%です。「最後の清流 四万十川」に代表される河川や雄大な太平洋など、自然体験のフィールドは至る所に拡がっています。手つかずの自然をどんな場所に行っても体験できるはずです。
また、「食」に関しても、大手旅行雑誌の調査「地元ならではのおいしい食べ物が多かった」ランキングでは、過去15年間で第1位を7回、第2位を5回獲得。昨年2020年も第2位と、毎年高評価をいただいています。
今後も「自然」や「食」をキーワードに、観光振興の取り組みを継続していきたいと考えています。

毎年、PRコンセプトは更新しており、今年度は「あなたの新休日」として、「高知の遊び方は無限大!あなただけの新しい休日を探してみてください。」というメッセージとともに、自然体験を多く取り扱っている。

高知県の観光ポータルサイト


取材に協力いただいた高知県観光振興部地域観光課
竹﨑大輔氏(左)、三宮雅史氏(中央)、吉良高道氏(右)

取材・執筆:日本オートキャンプ協会編集部