JACオートキャンプ指導者が顧問をする高校アウトドア部の活動を報告
高校教諭でアウトドア部顧問をしているJACオートキャンプ指導者からコロナ禍のアウトドア部の活動の様子を報告いただいた。今回は、4月に行われたOUTDOOR DAY JAPANに出展していた長野県北佐久郡軽井沢町にあるRising Field軽井沢様で、様々なプログラムを体験してきた。その模様と、参加した部員のレポートをお届けする。
私が顧問を務めているアウトドア部では、現在高校1年生20名、高校2年生1名の計21名で活動しています。これまでは、様々なアウトドア活動を通じて体力の錬成や、シーズンスポーツの体験などで、教育的活動としてのアウトドアではありませんでした。しかし、このコロナ禍で活動をするにあたり、「衛生的に守られた、しかし最高に楽しめる」アウトドア活動を考え、部員たちと一緒になり、実践しています。
今回は、Rising Field軽井沢様にて、初のキャンプ場PRに挑戦しました。Rising Field軽井沢は、キャンプ、ピクニック、日帰りBBQ、ジップライン、アドベンチャーパーク、ツリークライミングなどが楽しめるアウトドアリゾートです。今回は、様々なプログラムを体験した部員のレポートをお届けする。
Rising Field軽井沢~アウトドア・アクティビティの体験~
武蔵越生高等学校 アウトドア部
顧問 坂本皓正(公認オートキャンプインストラクター)
部長 高等学校1年 稲場碧希・小野田愛凛
① チームビルディングプログラム(アクティブ・ラーニング)
今回、ライジングフィールド軽井沢に行ってアクティブラーニングを実施しました。初めに、6人で課題設定をしました。その課題・目標となったのは「全力で協力してへとへとになって帰ろう!!」です。この後に始まるチームビルディングプログラムで必要な「協力」について、協力というのはどのような例があるか、どのような姿が思い浮かべられるのかなどのことをして1人1人の意見をホワイトボードに書き出しました。徐々に深掘りし、「周りをよく見る」「親しみやすい雰囲気」「自分から積極的に」「おいていかない」「コミュニケーションをとる」「みんなを待つ」などといった点が出てきました。それをもとに私たちはアクティブラーニングを行いました。
~チームビルディングプログラム 午前の部~
まず初めに青、赤、黄、緑の4色のボールを使ったアクティブラーニングを体験しました。まず1色のボールを1人が持ち5人の誰かに投げて渡すというのを全色繰り返しやりました。 ただし渡す側は同じ人には渡してはいけないという条件付きです。
つまり、4色のボールが誰かに投げるか誰から投げられるか全て記憶しないといけないのです。 最初はみんな混乱状態で10分も時間がかかってしまいましたが、回数を重ねていくごとに、分からない人に教えてあげたり名前を呼びあったり、失敗してしまった人に「大丈夫だよ!」と声掛けをしたり、どのようにしたら時間を早められるかを話し合って、目標のタイムを決めて最後にもう一回やった結果20秒あたりで成功しました。とても混乱してた分とても嬉しかったです。
2回目の体験は6人が1本ずつ棒を持ちどれくらいのミスでビー玉を落とさずにゴールになっている筒状の箱にいれられるかを体験しました。ミスの回数を決めてその回数以内にビー玉がゴールにはいったら成功です。私たちが決めたミスの回数は5回です。そして6人みんなで声掛けをして1回目の体験と同じように失敗してしまった人にはポジティブな言葉をいってミスは2回に抑えられました。ミスがすごい少なく成功したので達成感がありました。
3回目の体験はシーソーを大きくしたような形の上に右端3人、左端3人で立ち、シーソーの端が下につかないように右と左を交換できるかをしました。私たちはミスを5回と決め、声掛けしながら体験しましたが、残念ながらミスを5回してしまい、初めて成功しなかったのが悔しかったです。ですが、どれだけ早くシーソーが傾かないで乗れるかをしてみたところ、0.45秒という、とても早い数字がでてみんなびっくりしてました。
4回目の体験は2つの島がありロープをつかって1つの島から1つの島に移動するという体験をしました。時間を30分と決め、工夫しながらやってみましたが移動する時がとても難しくて30分以上経ってしまいました。連続で成功しなくて悔しかったです。
~チームビルディングプログラム 午後の部~
午後の部では、三本のワイヤーを木に括り付けて、真ん中の板から落ちずに、全員がその三本の木をタッチするというのもでした。いざやってみると、とても難しく、バランスをとるのが大変でした。意見を出し合って、結果2人がワイヤーに足をかけ、手を取りながら木をタッチするということで、時間以内に全員が成功することが出来ました。
最後に、午前、午後とそれぞれ色々なアクティブラーニングを行って最終的にはどの課題が達成できたのか、そして+αでどのようなことが出来たのかを話し合いました。それを踏まえて、普段の生活で活かせるとしたらどれをどのような場面で活かせるのかという話し合いをしました。
部活動では、声かけ、(ランニングの際に)おいてかない、待つ、コミュニケーションをとるなどが活かせると思いました。そして普段の学校生活では、友達が勉強で困っている時にアドバイスしたり、親しみやすい・話しかけやすい雰囲気を作る、勉強の得意不得意を助け合う、などといった点が挙げられました。
全てを通して、課題設定ということはとても大切なことでこれから私たちがこの活動以外でも意識していくべきことだと考えました。普段の生活でもっと友達や周りの人、部活の仲間などに対して今回出てきたような内容や他にも色々活かせそうなことがあったら積極的に行っていきたいなと思いました。今回、チームビルディングプログラム、及びアクティブラーニングでの課題設定を行うという大事な体験をすることができました。また、全員が共通の気持ちや行動をしたおかげで、6人の中はチームビルディングプログラム実施前と比べて、互いを信頼し、チームで協力して話し合う事の大切さを学びました。この経験を忘れずに活かせる場面があったらどんどん活かせていけたらなと思いました。
②アウルアドベンチャー体験
今回、私たちはライジングフィールド軽井沢内にあるスカイアスレチック、「アウルアドベンチャー」というものを体験させて頂きました。1m、2m・4m・6m・8mの5階層構成になっています。高さがあることもあり、とても大きく下から見ても大迫力なスカイアスレチックとなっております。最初の大和さんの説明も言葉だけでなく実際にやって見せながら説明してくれていたのでとても分かりやすく、安全器具をつける練習もたくさんやらせて頂いたので、迷うことも無く安全に付け替えることが出来ました。
私はその中の6mと8mを体験させて頂きました。8mの世界なんてそうそう見れるものではありません。私が8mで怖かったところは、アスレチックと言えるか分かりませんが、最後のジップラインです。一見落ちるだけで簡単そうですが、これも8mとなると全く世界が変わって見えます。地面が思った以上に遠く、怖くなってしまった私はお友達に背中を押してもらい、ようやく降りることが出来ました。私のように自分で落ちるのが怖い人はこのようにして誰かに押してもらって降りるのもいいかもしれません。
次に私たちは6mに挑戦してみました。8mと比べたらそこまで高くなく、あまり高さは感じませんでした。でも2m低くなったとはいっても、高いものは高いので、ドキドキハラハラ感はしっかり楽しめました。
今、こんな世の中になってしまい、なかなかみんなで集まって遊ぶということが出来なかったので、今回のことを通してみんなと仲を深めることができたと思います!!
③大自然の中でのBBQ
バーベキューでやったことは、3キロのチーズを使ったチーズフォンデュと、リンゴをアルミホイルで包んだ焼きリンゴでした。バーベキューをやったのが夜でとても寒かったですが、とても楽しかったです。特に最後の方で、先生がマシュマロを持ってきてくれたので、焼きリンゴをやった焚き火台で焼きマシュマロを作りました。寒い中でしたが、様々なプログラムを通して仲良くなれた部員と火を囲むのもたまには良いなと思いました。
バーベキューをするところは机も椅子も清潔で、とても整っていて使いやすいと思いました。また、BBQ場からほどなく離れた草原エリアでは、息を呑む光景が広がっていました。頭上には普段住んでいるところからは見ることができない満点の星空を眺めることができ、大自然の雄大さの中で、最高の体験をすることができ、とても楽しい思い出になりました。
④総括
今回ライジングフィールド軽井沢で行ったことはアクティブラーニング、スカイアスレチック「アウルアドベンチャー」、バーベキューです。仲間との交流を深められ、とてもいい思い出を作ることができました。
アクティブラーニングでは、目標「全力で協力してへとへとになって帰ろう!!」に向かってみんなでたくさん話してミッション達成を目指しました。失敗したときの悔しさから、みんなで励まし合いミッションを成功させたときの嬉しさと、仲間との一体感は素晴らしいものでした。
スカイアスレチック「アウルアドベンチャー」は、高くて不安定な場所を進んでいくので安全器具があるから大丈夫だとわかっていても少し怖かったです。しかし、怖さを遥かに凌駕するほど楽しかったので、さらに沢山の人達に体験してほしいと思いました。
バーベキューでは、ひたすら楽しく仲間との時間を過ごし、写真映えするバーベキュー場で美味しいご飯を食べました。寒かったので焚き火台のまわりからなかなか離れられなかったです。
日が落ちるとテントの明かりや澄み切った軽井沢の夜空に無数の星々が輝き、寒かったけれどとてもきれいでした。
このような素敵な体験をさせていただくにあたり、準備から当日の運営まで携わってくれた現地スタッフの鈴木大和様、株式会社Rising Field代表取締役の森和成様、本当にありがとうございました。
投稿協力
①チームビルディングプログラム(アクティブ・ラーニング) 佐口仁菜、髙橋由里、関口陽成
②アウルアドベンチャー体験 池田莉桜
③大自然の中でのBBQ 梅谷祐那
④総括 部長 稲場碧希
文責:坂本皓正 (公認オートキャンプインストラクター) 武蔵越生高等学校 アウトドア部顧問
協力:ライジングフィールド軽井沢